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VOL.7 『風景散歩〜スイカ収穫』 T.S

スイカ収穫

私の出身は北海道。 加賀の田園風景や瓦屋根の家々は私にとってとても新鮮なものでした。広大で肥沃な大地に育つジャガイモ・ビート・豆類をみて育った私は、農作物はすべて黒茶色のほこほこした土壌で育つものなのだと思い込んでいたのです。

風景散歩に参加したその日、私の目の前に広がる光景は、私の想像した「畑」とは全く違うものでした。

もちろんスイカも肥沃な土壌で生るものだと信じていた私は、砂地に生えるスイカを見てびっくり!ぱさぱさの砂地で育つスイカがかわいそうと思えて仕方なかったのです。水分の少ない砂地の土壌で育つスイカ、みずみずしい水分とあの甘味は、この砂のどこに隠れているのでしょう?驚きの連続です。

興奮状態のまま、スイカの収穫を体験することに。葉や茎を傷つけないよう、慎重に畑の中に入って品定め。 美味しいスイカの見分け方は、叩いた時の音。高くもなく、低くもなくちょうどその中間のスイカが、良いそうで大きなものから小さなものまで、スイカを叩いて歩きます。

そうは言ってもすぐに、音の違いが分かるはずもなく散々悩んだ結果、欲張って畑で一番大きなものを選んできました。

そんなこんなでスイカの試食。農家の方が「一つ割ろうか?」とまん丸なスイカを抱え、平らな場所まで来ると足元に「ドカッ!」と落としたのです。「えっ!」その豪快な割り方、食べ方に驚いたのは言うまでもありません。農家の方は至って冷静、農作業でのどが渇けばいつもこうして食べるとのこと。

日に当たって若干の生ぬるさを持つスイカに戸惑いながらも試食、人生の中で一番の大当たり。こんなに甘くてそしてみずみずしいスイカ食べたことがありません。まさに感動的でした。冷たくなくてもスイカは充分に美味しいのです。
口から出る言葉は「甘い、美味しい」それのみ。皮のぎりぎりまで甘味が強く、はずれスイカによくある、青臭さは全くありません。

想像とは全く違ったスイカ畑、数々の疑問もスイカの美味しさにすっかり忘れ大満足の一日でした。

(2004.8)

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