VOL.12 『こんなところに白鳥の大群が!』 M.M
柴山潟周辺に群れる白鳥


昨年暮れに片野の鴨池観察館に立ち寄る機会があった。
望遠鏡を覗いて見ると、たくさんのマガンやヒシクイなどが羽を休めている。
「鴨池には、たしか、コハクチョウも多く飛来しているはず。」と思い、日本野鳥の会レンジャーの人に質問。
すると、「鴨は昼間にこの鴨池で休んで、夜に餌を求めて飛び立っていきます。それに対して、コハクチョウは、朝方に餌を求めて飛び立って行き、夕方までここには戻って来ないんですよ。今、見たいのなら、柴山潟周辺の田んぼで餌を食べていますよ。」とのこと。
教えてもらった場所は、私も普段よく通る道沿いで、周辺一帯が広大な田んぼの一角である。
早速、デジカメを片手に行って見ることに。
「この辺にそんな場所あったかな。2・3羽いれば御の字か。」と半信半疑で、車を走らせながら辺りを探す。
「やっぱりいない。一面田んぼだらけだ。」と思い、諦めかけたその時、遠くに白い固まりが見える。
水田作業用の白い土嚢の袋が固めてあるようにも見える。
もしかしたら、の期待を持ちながら車を近づける。
やはり白鳥の群れだ!
しかも100羽位がウジャウジャと群れている。
「スゲ〜!」
車を降りて、脅かさないように、ソ〜っと近づく。
すると、羽を休めていた白鳥はみんなスクッと立ち上がり、背中を向けて向こう側に歩いて行ってしまう。
こちら側が近づくと、さらに向こう側に。
やさしく「逃げないで!」「こっち向いて!」「羽を広げてよ〜!」と祈りながら、カメラを向けて追いかけるが、とにかく警戒しているようで、こちらに背を向け、常に一定の距離を保ちながら逃げていく。
飛び立つこともなく、首を立てて長い横一列になってトコトコと歩いて行く様子は、優雅な白鳥のイメージというより、どこか滑稽で笑えるような光景であった。
(上の写真は長い列の一部分である。本当はもっと横に長い。)
望遠レンズも使わずに撮ろうというのは甘かった。
しょうがないので出来るだけ近づいたところでパシャリ。
餌付けなどされていない本物の野生のコハクチョウの大群を、こんな場所で、しかもこんな間近で見られることを、下手クソな私の撮影ではあるが、その雰囲気だけでも皆さんに少しは伝えられたであろうか?
さながら“白鳥の湖”ならぬ“白鳥の田んぼ”と言ったところでは、なかろうか。
(2005.1)