VOL.20 『秋の花』 Y.I
【萩】実性院(加賀市大聖寺)
萩寺として全国的に有名な実性院。
秋になると県内はもちろん、全国から萩を見るためにお客さんが やってくる。
桜のような派手さがあるわけではないし、菖蒲のような存在感があるわけでもない、どちらかというと地味で華奢な花である。
しかしこの小さな花が3000株も、けっして広いとはいえない境内で一斉に咲くと聞けば、「実際に見たい」と思う人が多いのも頷けるだろう。
地味で華奢な萩でも3000株も集まれば、存在感は十分。しかし花だけが目立っているわけではなく、実性院全体の魅力をさらに引き出しているところが萩のすごいところだ。実性院の雰囲気、風景を邪魔することなく、空気に溶け込むことができるのは萩ならではのことだろう。
白の花、緑の葉のコントラストが秋の日差しに映える美しい様子は、9月10日頃〜20日頃までだけのお楽しみである。
【彼岸花】狐山古墳(加賀市二塚町)

実性院の萩同様、市内で秋の花として有名なのが狐山古墳の彼岸花。
国道8号線を福井方面から金沢方面に走り、西島の交差点を過ぎて少し行くと、自動車学校の看板が出現する。ここを右折。その道をまっすぐ進むとほどなくして狐山古墳に到着する。駐車場に車を停めて、こんもりと木々が繁った古墳を右手に見ながら進むと、彼岸花の群生地帯に到着。最盛期には田んぼの中に赤いかたまりがあるのが遠くからでも見ることができる。
彼岸花の赤々しさは、時に不気味さを連想させるが、ここの彼岸花には、場所が古墳の横というのもあるのか、日常の世界から一歩外れてしまったような不思議な感覚を持たせる何かがある。右には古墳の木々が生い茂り、左にはのどかな田んぼが広がり、その真ん中に真っ赤な彼岸花が咲き乱れる。
抜けるような秋空のもと、この景色を一度体感してほしい。きっと非日常の世界に迷い込んだような気がしてくるはずだ。この風景は9月末〜10月上旬まで見ることができる。
※開花の時期はその年の気候などによって変わります※
(2005.9)