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vol.14 加賀百万石ウォーク、大人気

2月21日(日)午後1時、くもり時々雪・気温4℃。今年も「動橋ウォーク(酒蔵のある町を訪ねて歩く)」がスタートした。
難読地名としてもよく登場するこの動橋(いぶりはし)の名は、中世の紀行文「廻国雑記」に既に現れ、江戸時代には宿場町として栄えたところ。今はもう、往時の繁栄の姿はないが、何軒かの旧家や、狭く曲がった旧街道に歴史の面影が感じられる。

歩くコースは、まず創業240年の橋本酒造。重厚な造りの本家の見学と酒蔵資料館から、蓮如伝説の篠生寺、十兵衛宿、最後は献上加賀棒茶の丸八製茶場にて季節のお菓子とお茶で休憩、そのあと自由解散となる。約2時間の町なか歴史散策コースとなっている。
当日は、朝から寒さが厳しく、あいにくの雪模様となったが、ボランティアガイドと一緒に地元動橋小学校の生徒が、手作りのガイドマップを参加者に配りながら、案内役を務めてくれた。

写真上は、「大日盛」の橋本酒造。本家の見学のあと、酒蔵資料館で利き酒や、橋本のおばあちゃん特製の甘酒をいただいたりと、参加者はスタートから十分に堪能した様子であった。
中右は、丸八製茶場の茶房「実生(みしょう)」での休憩。洗練されたとても心地よい空間となっている。
極めつけが下右の写真。その昔、篠生寺で一宿を乞うた蓮如上人に、石のちまきを投げつけたという「小右衛門の母」の木像。いくぶん朽ちた感じが余計におどろおどろしく、予想以上にインパクトがあった。
この篠生寺、6月21日の蓮如さま法要には、ちまきを作って振舞います。5本400円。朝9時から、お参りと法話、続いて蓮如物語りがとり行われる。ゆかりの法宝物と併せ、この鬼おババも公開される。

さて、この町歩きウォーク、3年目を迎えた現在も、なかなかの人気が続いている。今回の動橋コースも、寒い時期にもかかわらず、募集1週間ほどで定員いっぱいになった。
この人気の要因はなんだろうか。
想像だが、思いつくことをひとつふたつ。

[1]2時間ほどの気軽な小旅行になっていること。
…近隣からの日帰りレジャー感覚で参加でき、しかも昼食付き。…全国的に地域内旅行が増加、その傾向に合致しているのでは。

[2]コースと地元ガイドの魅力がリピートに。
…地元住民のガイドは、プロの観光ガイドとはまったく違う魅力がある。失礼を承知で言えば、従来の観光コースやガイドは「紋切り型・おざなり型」。地元の人しか知らない見所や案内が、このウォークの大きな売りのひとつ。この真実味や親近感がリピートする理由にもなっているのではないだろうか。

[3]「歩き」そして「学ぶ」。
近ごろブームのウォーキング。よく耳にするスローライフに生涯学習。このふたつが同時に体験できるショートプログラムである。実際に参加してみると、発見の連続と、程よい高揚感が、何といっても楽しい。限定少人数であることも充実感に表われている。

先日、某地元新聞の社説に下のような記述があった。石川の観光プランについてである。
「・・・遠方から人を呼び込むことだけが観光ではあるまい。同じ県内といっても加賀と能登では、それぞれの地域の人が互いに足を運んだことのない観光スポットが以外に多い。そうした地域を探訪することが、ふるさと意識を高めることにつながり、・・・基盤を固めることも大切なのである。」

同感。
地元の人々にとっては、このウォーク、まさにわが町再発見の旅である。近隣地域の人々には、大きく見れば同じ文化圏、「ふぞろいのそろい」に気が付くことだろう。そして、遠路からのお客様には、旅先のいちばんおいしいところに出会える最良の接点ではないだろうか。

これからの季節も各地で次々と開催を予定。ぜひ体験してみてください。
(2005.3 M.O)

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