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TOP > 加賀四湯紀行 > 歳時記 > vol.16 「長流亭の夜桜」見せたーい。でも限定。vol.16 「長流亭の夜桜」見せたーい。でも限定。

キャンバスで行く「夜の風景散歩」が今年も始まった。
旅館の夕食後、「時間もあるし、ちょっと外に出てみようか」というお客様を、加賀ならではの風景へご案内する約2時間の小旅行。
第一弾の春編は「夜桜散歩」。桜の名所で知られる大聖寺熊坂川沿いを散策する。
このコースのハイライトは、なんといっても重要文化財「長流亭」から眺める対岸の桜並木である。江沼神社宮司の熊田さんのご好意で、このツアーに合わせ5日間だけ夜の公開をしていただいた。
暗い境内を100メートルほど歩き、拝殿のさらに奥に長流亭がある。
玄関の高い式台を上がると、目に飛び込んでくる光景が上の写真。
「わぁーっ」「綺麗!」と、参加者の驚きの声が次々に重なる。
窓枠も柱も無く、水平に広がる空間。川面にくっきりと映る桜並木。
跳ね上げた雨戸の影がちょうど額縁の役目をはたして、一幅の絵を見るようである。
日本人の美意識は水平性にあるといわれるが、まさにその感性を呼び覚ましてくれる。
(水平美の代表が厳島神社の回廊。対照的に西洋では垂直性の美意識、その象徴が天を突く大聖堂建築であろう)
熊田さんと奥様には大変なご協力をいただいた。おかげで、加賀の宝ものを、またひとつ見つけることができた。
本心この風景を多くの人に見せたい、自慢したい。でも、今のまま、期間限定、人数限定の公開がよい。観光やマスコミが食いつぶさないよう、大切にしていきたい。
今年見られなかった人は、来年までお待ちいただくしかないが、この「夜桜散歩」、遠路足を運んでも見る価値があります。ほんとに。
(2005.5 M.O)