加賀とは?
TOP > 加賀四湯紀行 > 歳時記 > vol.25_1 帰ってきた“おわんさん”いよいよ活動再会。めでたい。vol.25_1 帰ってきた“おわんさん” いよいよ活動再開。めでたい。
加賀の方言で「おわんさん」とは旅館の主人のこと。昔で言う、町の旦那衆である。文人墨客、芸術家などを食客として迎え交流した。山代では魯山人がそうであった。
先の2月2日、湯の曲輪にある山下家の「遊洛座」という催しに久しぶりにおじゃました。春を迎える節分を前に、加賀萬歳と越前萬歳の競演が行われた。
ご案内の手紙には、―――「雪で迎えた初春の、目出度きならい言祝ぎて、御萬歳とや吹きませば、末に広がるためしとて、行く方までも栄えなん」長寿繁栄を願い健やかな一年の幕開けを皆様と共に祝いたいと思います。平素味わえる機会の少なくなった素敵な諸芸に直接触れて頂き、温泉のもうひとつの喜びにお加えください。―――と書かれている。いかにも、宿の亭主、山下拓治さんらしい。
玉介師匠のほうかん芸に始まり、新内、落語、アコーデオン、クラシックギター等に至るまで、数々の「風の人」を呼んできた人である。山代まち事典の発行、そしてあの「山代大田楽」を故野村万之丞と共に誕生させたのもこの拓治さんであった。体調を崩して前線から離れていた7年間、少し後ろから町を見ながら、きっとこの人は思索を続けていたのだと思う。今は元気を取り戻して、いよいよ活動再開である。「かすおこしのもとじめ」と自称するこの“おわんさん”が、以前と少し景色が変わった山代の町で、どんな楽しい場面を起こしてくれるか、これは期待せずにはいられない。(「かすおこし」とは、面白がりの人、すぐ興に乗る人のことを地元ではそう呼びます)
(2006.2 M.O)
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