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vol.48 『うきうきと春。楽し、美し、4月』

ひと月お休みをしていました「歳時記」、再開です。

「北陸人には一年の始まりはお正月ではなく4月」と以前にこの歳時記の中で言ったことがあります。3月も中旬を過ぎ、重く暗い雲の中にも時折り青空がのぞくようになると冬もいよいよ終わりだなぁと感じます。日差しが徐々に強くなり、何となく人の動きも活発になってきます。「これでもう雪は降らないだろう」と夏用タイヤに履き替えるのもこの頃。そろそろ桜の開花が気になり始めます。

 

今年は桜の当たり年。一つの枝につく花の数の多さ、色の濃さ、昨年とは比べ物にならない華やかさです。近所の花屋のご主人は「冬が寒いと桜がきれいなんや」と。今年の冬は年が明けてから厳しい寒さが続いたので害虫が死んだのだろうと言っていましたね。去年は暖冬で虫が大発生してしまい、花がまばらになっていましたから。

開花も予想より遅れたし、満開までが長かったので2週間は楽しめた感じです。

 

この町の花見の良さは、ズバリ!人が少ないこと。のんきでゆったりと、寂しくもなくうるさくもなく、お殿様の悠長な花見気分が味わえるといったところでしょうか。

山代温泉の大堰宮(おおひのみや)、山中温泉の桜公園と、温泉街の中にも見どころはあるのですが、車で10分ほど足を延ばせば「おーっ」という桜の名所、名木に出会うことができます。その中でも白眉が、国指定重要文化財「長流亭」からの夜桜です。どこまでも続く対岸の桜並木、川面に映る輝く桜、数寄屋の跳ね上げ窓からの景色はまるでタイムスリップしたかのようです。(江戸時代はライトアップなぞ無かったけどね。まあ気分、気分)

1日20人限定で特別公開したところ、東京から金沢に旅行に来ていた女性お二人が、わざわざ足を運んで参加されていました。地元新聞に掲載されたり、生中継で全国放送されたりで、1日20人×5日間の定員は、あっという間に予約で埋まりました。

 

町中のどこに行っても目移りするような今年の桜の美しさ。駆け回りました。もうすぐ終わりです。大型連休の田植えに備えて田圃には耕耘機が入り、水がはられています。山里の農村では一本桜の脇でせっせと畑を耕す風景あちこちに見られます。土の匂い、風に揺れる菜の花、光ゆらめく清流。「山笑う」芽吹きの風景がもうすぐです。

 

町中を駆け回った桜の記録

写真左上から

藩主の休息所「長流亭」からの番場町の夜桜です。かくれ名所、必見ものです。

長流亭の下を流れる旧大聖寺川の「流し舟」。まちづくりNPOが手漕ぎ舟を運行しています。桜も良いが、新緑の頃もお勧めです。

山代温泉の守護、薬王院温泉寺の境内にある枝垂桜。俳句を詠んでいましたね。

毎年4月第2週の土曜日曜に行われる加賀神明宮の「桜まつり」。御神体が神輿で巡行します。

右上の写真

山中温泉の奥、九谷ダム付近から水没した旧枯淵村方向を望む。10年後は桜の名所間違いなし。

これらの名所は温泉街から車で約10分。海山が至近な加賀市だからこそ。四季折々に絵のような風景に出会えます。

(2008.4 M.O)


 

 

 

 

 

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